逆流性食道炎。この病気の原因を語る上で切っても切り離せないものとしてストレスがあります。なぜ逆流性食道炎がストレスと切り離せない関係なのかというと、それは人がストレスを感じると自然と胃酸を分泌します。
そしてその胃酸は非常に強力な酸性であり、自身の胃の粘膜までも溶かしてしまうくらいの効力があります。
そのため、それが胃の中で溜まり何ならかの拍子に逆流した場合、その強烈な酸が食道内部を逆流し胃から喉にかけて激しく炎症させます。
つまりストレスを感じなければ胃酸は必要以上に分泌されることはなく、逆にストレスを感じれば胃酸はとめどなく分泌されるということなのです。
そのため、ストレスを感じている人の多くが胃痛に悩まされており、それは出過ぎた胃酸が胃の粘膜を刺激しているからなのです。
この出過ぎる胃酸をコントロールする薬はここ20年位でかなり多く出回るようになってきました。特に市販薬で最もメジャーな薬がガスターではないでしょうか。
ガスターはH2ブロッカーと呼ばれる胃酸コントロール成分が配合されていることで、胃酸の出を抑えまた胃酸によって荒れた胃袋を補修します。
ただガスターはどうしても癖になりやすい薬でもあり、いつまでも服用を続けていく事はあまり好ましくありません。
もし根本的な治療をしなくてはならない状況、または再発をもう何年も繰り返しているのであれば、ストレス環境の改善意外にも医師の診断が必要。一度循環器科などへ行けば症状から内視鏡検査を受ける事が出来るはずです。症状が重くなる前に一度医師の診断を受けてみてください。
目次
仕事のストレスが逆流性食道炎を進行させる
ストレス性の逆流性食道炎の主な症状が、激しい胸やけと胃痛です。これらの症状から緩和されたのであれば、根本的に仕事内容の見直しが必要でしょう。そしてしっかりとした薬による治療です。
逆流性食道炎は非常に根の深い病気で、ちょっと治療したくらいでは完治せず、また何度でも再発する病気です。それは食生活を変えても生活習慣を変えたとしても、そう簡単に治るものではないのです。
従ってもしストレス性の逆流性食道炎を患っているのであれば、まずは仕事の環境を変えてみるということは必要でしょう。
恐らくストレスによる肉体の変化は、逆流性食道炎の諸症状でもある胃痛や胸やけに限ったものではなく、ストレスによる胃から来る口臭や脱毛、慢性不眠などいろいろな部分へ及んでいます。
そのためこれらの症状が出始めたのであれば、まずは症状改善の為に職場環境を変えてみる事は必要でしょう。要は仕事のストレスが逆流性食道炎の進行を早めています。
その速度を遅く緩める事が重要であり、そのためには仕事の量を減らしてみる、人間関係の問題を抱えているのであれば、人の上に立つような役職から外れてみる、仕事とは別の個人的な金銭問題で悩んでいるのであれば、自己破産や債務整理という方法で自身の債務の清算を試みるなど、問題解決へ進んでいく事が重要です。
確かに今の役職から外れるとか、職場を変えるとか、自己破産をするなどあまりポジティブな解決策とはいえませんが、しかしこうしないと逆流性食道炎の苦しみから解放されないのであれば、やるしかないのではないでしょうか。
ストレス性の逆流性食道炎自己チェック
逆流性食道炎は必ずしも食生活の乱れや、生活習慣の乱れからか来るものばかりではありません。最近ではストレスからくる逆流性食道炎も社会問題化してきており、患者は年々増加傾向にあります。
しかしこのストレス性の逆流性食道炎も単なるストレスから来る胃痛くらいにか思わない人も少なからずおり、症状からだけではなかなか気づきにくいのも特徴です。
そこでストレス性の逆流性食道炎を自己診断してみるためのチェック項目がありますので、もし自分自身で「もしかして?」と思う節があるのであれば一度この自己チェックをされてみては如何でしょうか?
①喫煙習慣がある
②慢性的に胃痛や胸やけを感じる
③デスクワークのように座って作業する事が多い
④日常的に姿勢が悪い
⑤食事のスピードは早食いのほうだ
⑥食後はすぐに横になり寝てしまう
⑦飲酒時は基本的に何も食べない
⑧ズボンのベルトはきつく締めている
⑨お客さんからの苦情対応に苦慮している
⑩大声で怒鳴られることが多い
以上の10項目ですが、いくつ当てはまりましたか?
逆流性食道炎はどうしても生活習慣からくる病気の症状と思われがちですが、実はストレスからくるものも意外と多いのです。
というのも人はストレスを感じると反射的に胃酸を大量に分泌します。それによって胃の中は大量の胃酸で満たされ、それがやがて逆流し食道を炎症させるのです。
特にストレスを感じた時に暴飲暴食に走る人や、喫煙に逃げてしまう人は要注意。どちらも胃にとっては非常に大きなダメージになっています。
特に喫煙習慣は胃に悪影響を及ぼします。喫煙をすると胃の中に何もなくても胃酸が分泌され、胃炎を起こしやすい状況になり、胃がんの要因にもなりかねません。
従って喫煙習慣がある人であれば、タバコはすぐに辞めるべきでしょう。またデスクワークが多い人、ズボンのベルトをきつく締めている人、慢性的に姿勢が悪い人も要注意です。
デスクワークというのはずっと座っている作業ですから、腹部が常時圧迫されています。その上ズボンのベルトをきつく締めている人も腹圧が上がりやすく胃酸が逆流しやすい環境。
また姿勢が悪い人も同様に、自宅で床に座っている時、また自宅の床で胡坐をかきながらパソコン操作したり、テレビゲームをする時に猫背になっているとそれだけで腹圧が普通の人の何倍にもなりますので、胃酸が逆流しやすい状況が生まれます。
もともと逆流性食道炎はストレス性の胃痛や胃炎と区別が付きにくく、また食事や生活習慣に限らず、生活の中のちょっとした癖で起きる可能性があり、まずはこういった要因を取り除くことから始めないといけません。
ストレスは大敵!逆流性食道炎の食事制限
逆流性食道炎という症状は非常に根の深い症状であり、一度かかると完治するまでに非常に長い時間を要します。
またその期間は食事内容や食事の仕方にも細心の注意を払う必要があります。つまり好きなものを好きなだけ食べるという事ができなくなるのです。
逆流性食道炎の症状の多くは食生活や生活習慣から起因するものが多く、治癒の第一歩としてこれらの習慣を改善する事から始めなくてはなりません。
その為には油ものを控える、炭水化物を少なめに取り野菜を多めに採るなどの食事内容の見直し。そしてお酒の量も制限していかなくてはなりませんし、タバコは完全にやめなくてはなりません。
しかしこれらのあらゆる制限をずっと何年も続けていく事は非常に難しく、時には社会生活に支障を来す場合もあります。
たとえば友達や家族と一緒に食べ放題のバイキングへ行きたくても、根本的に食べる量を制限されている事から、好きなものを好きなだけ食べる事はできません。
またビール飲み放題のお店などに行ったとしても飲む量は制限されている為、好きなだけ飲むことができません。
食べる事飲むことが大好きな人であればこれ以上のストレスはないと思う事に何度も遭遇します。そしてやがてこれらがストレスとなり爆発した時、暴飲暴食してしまい、再び激しい胸やけに苦しむのです。
逆流性食道炎の治療は長期に渡り、制限された食事に対してストレスを感じる事が多くあると思います。
しかし適度にこれらのストレスを発散していかないと暴食するリスクをはらんでいる為注意が必要。症状改善するための辛抱は大事ですが我慢は禁物です。
ストレス由来の逆流性食道炎を悪化させると
逆流性食道炎は必ずしも、生活習慣の乱れから発症するものではありません。中には耐えられないくらいのストレスから胃痛が悪化し、食欲不振になることで逆流性食道炎を発症してしまう人もいます。
また食欲はないが、ストレスに耐えきれずにタバコの本数が増え、慢性的な喫煙習慣により胃が荒れより多くの胃酸を分泌させることで、症状を悪化させる危険性もあります。
このストレス由来の逆流性食道炎は生活習慣から起因する症状と大きく異なり、問題の原因は仕事や生活環境からくる重いストレス。これらの原因を取り除かなくては症状は変わらないでしょう。
しかし人によってはこのストレス症状の改善方法がわからない。または仕事に忙殺されて気分転換が計れないという人も多くおり、そういった人達は日々ストレスをため込む一方で症状は一向に改善しません。
また改善しないからとそのまま放置すると最悪、胃酸過多や逆流性食道炎から来る食道狭窄や、胃癌や食道癌を起こす可能性もあり、何らかの対策を打たないと症状は改善されません。
確かに薬も効果的ですが薬というのはあくまで一時的な症状を緩和させるためのものであり、精神的なストレスからくる逆流性食道炎の症状の根本的な治療にはなりません。
食道癌や胃がんになるとそれこそ食事はほとんど取れなくなりますし、免疫力の低下から多臓器不全なる可能性もあり非常に危険。もし少しでも時間が確保できるようであれば、一度医師の診断を受けられた方が良いでしょう。
ストレス性逆流性食道炎の再発予防法
逆流性食道炎という症状はご存知の方も多いかもしれませんが、一度発症してしまうと非常に根の深い病気という特徴があります。
それは薬で治療をしたとしてもそれこそ何十年もかかってしまうくらい長い治療期間の病気でもあります。
という事は一度薬で治療し、しっかりと完治したと思っていたとしても、医師からそのような診断を受けたとしても、再発する可能性が非常に高いのです。
そして再発するとまた不快な胸やけや胃痛、のどの痛みに悩まされることになり、生活習慣の改善や仕事内容の見直しを迫られることになるのです。
もともと逆流性食道炎は食事や乱れた生活環境から来る生活習慣病である反面、ストレスから来る症状でもありますので、もし原因が仕事上のストレスや、家庭内にあるストレスなのであれば、それは適切に改善していかなくてはなりません。
例えば慢性的な睡眠不足を患っているのであれば、しっかりと睡眠時間を取るように工夫してみる。
また寝れないのであれば、睡眠薬に頼らずヨガなどの東洋的ヒーリングカウンセリングを受講してみるなどの対策が必要でしょう。まずはストレスの耐性を付ける為しっかりとした睡眠環境を作ることは非常に重要です。
そしてデスクワークの仕事であっても、定期的に運動やストレッチを行い、胃や腹部にかかる負担の軽減に努めましょう。
こういったことを長期間ではありますが、根気よく続けることで逆流性食道炎は少しずつではありますが、改善していく事でしょう。
ストレスの根絶を!逆流性食道炎の治療
逆流性食道炎の治療法として薬による治療が現時点では最も有効な方法と言われていますが、これはあくまで食生活や生活習慣が起因して起きる逆流性食道炎に対して有効な方法であり、それ以外のストレスからくる胃痛、胸焼けには薬で一時的に症状が緩和されたとしても、根本の解決にはなりません。
もし根本的な症状の緩和を目指すのであれば、食事内容の改善や生活習慣の改善も有効ですが、それ以上に問題の原因でもあるストレスを根絶することが大事です。
現代人は朝起きてから夜寝るまでずっとストレスに苛まれ続けており、このストレスを定期的に開放していかないとストレスで精神的に弱ってしまいます。
人の体とはストレスを感じたその瞬間か胃から大量の胃酸を分泌するように出来ており、その胃酸が効率よく排出していかないと、胃酸はただ胃の中で蓄積していく一方です。
確かにどうしても胃酸過多による胃痛、胸焼けが我慢できないようであればプロトンポンプ阻害薬などで胃酸を分泌する弁自体を締める方法もありますが、これは一時的な症状緩和の方法であり、根本的な改善にはなっていません。
そこで問題の元凶であるストレスをどのように発散していくかですが、方法は人によって様々あります。人によっては運動する事で発散したり、またはカラオケへ行き大声を出すことがストレスの発散という人もいるでしょう。
ただどちらにせよ、ストレスを溜めこむと胃酸はどんどん分泌されることは間違えなく、効果的にストレスから肉体と精神を解放していく事が効果的な治療方法となるでしょう。
ストレスによる逆流性食道炎は心療内科で治療
「もし逆流性食道炎の原因がストレスであるのならば、問題となっているストレスを取り除かかなくてはなりません。そういった時に頼りになるのが心療内科です。
心療内科ではメンタルケアをはじめとした心の問題解決をサポートしてくれます。
結局のところ問題を解決するのはドクターではない本人であるため、治癒するという強い意志がいりますが弱った心は連鎖的に心の免疫も蝕んでいきます。
逆流性食道炎の原因がストレスなのであれば、薬の治療と併用しながら心療内科に通ってみるのもおススメです。